さっそく事業内容を教えて！

クライアントが海外のプロダクションに連絡したときに、プロダクションをサポートするのが僕たちの役目。
アメリカやヨーロッパの会社で、日本のことを知らない、クルーも集められないという場合に僕たちを使ってもらって、
クルーの手配やロケなど、すべてをサポートしているよ。

もちろん撮影もできるよ。僕がもともとカメラマンなので。
あとはコネクションがあるから、日本の会社が海外で撮影するのであればお手伝いできる。

日本語うめえな…。日本で撮影したい！って言う人たちは多いの？

これからオリンピックがあるから、日本への興味がすごくあるみたい。
チャンスだと思ったので、1年ほど前に事業部を立ち上げたんだ。

どうして二人で仕事をすることになったの？

以前日本に3年住んでいて、ビザの関係でアメリカに戻ったんだ。
でも日本にまた住みたくて、人脈を広げるためにまずは3週間滞在した。
そのときにジョンが古屋さん※を紹介してくれてね。

カルロスとはアメリカの大学時代の同級生で、
彼が日本で撮影の仕事をしたいっていうので就職活動をサポートするために、
いろいろな人を紹介しようと思っていたんだ。だから会社をつくるつもりはなかったんだ。
たまたま、僕とカルロス、あと共通の知り合いであるユウくん※と古屋さんで話したときに、
「自分の会社をつくったらどう？サポートするから」と突然言われて、ちょっとショックだった。

予想外の急展開が衝撃的だったってことだよね？

そう。
それで絶対に誰かのサポートが必要で、みんなでハッチが良いなという話になって、本間さんに会ったよ。

あのときの古屋さん覚えてる？「会社立ち上げるんだったらもう一人必要だね」と言って、
LINEしてから30秒くらいで「いいよ」と返事が来てさ。
「出資してくれる？」「するよ」って。すごく早かったけど、僕はそれで自信が持てたんだ。
本間さんと古屋さんがすぐに協力してくれるなら良いチームじゃないかって。

本間さんも古屋さんもいろいろな仕事にアクセスできる、というのがあったかもね。
英語のやりとりや仕事で信頼できると思ってくれているみたいだし。

ハッチに協力してもらってよかったところってある？

本間さんは大先輩のような感じだね。彼もプロデューサーだし、経験が深い。
よく「こういう問題が発生したけど、どうしよう」と相談して、サポートしてくれる。
彼のおかげで僕たちは成長できているよ。

ぼくはカメラマンとしてよくスイミーの仕事をするよ。
あとは海外モデルの通訳や、2人ともモデルとして出演することもある。

スイミーのみんなもBENTO LABSにもっと参加できたらいいなと思う。問題は言葉の壁なんだ。
ほとんどのプロダクションが英語メインで、撮影の現場で対応できないと大変だと思うけど、
海外と日本のプロダクションは違うからいい経験になるかなと思って。
そのために会社で英会話はどうかなと思っていて。

いいね！スイミーと海外をつなげようとしてるんだね！

あと日本とアメリカのシステムの橋になりたいとも考えている。
仕事はやっぱりアメリカのようにしっかり時間を決めたほうがいいと思う。
クライアントのためにがんばることも大事だけど、プロデューサーはクライアントのためはもちろん、
クルーのためにも働いているから、時間は考えないと。
クルーは大事にしたいんだ。もちろんクライアントも大事だからバランスを見つけないといけない。
クライアントの欲しいクリエイティブを渡すことと、作る人たちのサポートをするのがプロデューサーの大事な仕事だと思う。

アメリカと日本の良いとこ取りをしてクライアントとクルー双方にとってのHUBになるのは大変そう……。

そうだね。日本の強いところはお互いを尊重するところ。
アメリカはクライアントや会社を尊重しないこともある。これは大きな違いだと思う。
日本は会社や同僚のためにがんばることが多いよね、サービス残業とか。
アメリカ人はあまりサービス残業をしない。自分のことだけを考える。
でも、悪くはないと思う。自分の健康や時間を守ることは大切。ただアメリカ人はたまに行き過ぎるんだ。
逆に日本人は会社を尊重しすぎだと思う。
バランスを見つけられたらいいなと考えていて、たまに同僚のためにがんばるけど、自分の時間やお金も大事。
そのバランスをいま探しているところだよ。

事業を始めて1年くらいだけど、大変だったところはある？

事業のボスならなんでもできると思っていたけど、簡単じゃなかった。
クルーに良い給料をあげたいけど、妥協も必要だから。
最近なぜほかの『社長』がダメなことをしているのかがわかってきたよ(笑)。

悪いことしたらいかんで君！逆に1年やってよかったところはどこかな？

スイミーや古屋さんの案件で違う世界のやり方を見たことだね。
たとえば海外は『DP』なんかのポジション名とその人が担う役目がどこも一緒だけど、
日本同じポジション名でも少し役割分担が独特なんだ。
そういう世界をわかったうえで、これからBENTO LABSでどんな仕事ができるか楽しみ。

どうやってもっと良いプロデューサーになれるか、わかってきたことだね。
前は、ただ良いプロデューサーになりたいと思うだけだったけど、経験が浅かったから、
どういう意味か、どうやったらなれるのかがちょっとわからなかった。
いまは良いプロデューサーになるために集中したほうがいいこと、
勉強したほうがいいところがわかってきて、これからが楽しみだね。

これからやりたいことってあるかな？

ユウくんと一緒に仕事をするのを楽しみにしている。
ドキュメンタリーやアート系の映像を作ってみたいね。
あとはオリンピックの関係でおもしろい人がきたり、撮影があったりするはず。
それも楽しみだね。これから東京は変わるから、絶対におもしろいよ。

ぼくら3人で仕事するのはいいと思う。お互いの性格も合っている。
僕がすごく細かいディテールに集中していて、ユウくんは落ち着いている。
カルロスはエネルギーがすごく高い。バランスがいいと思うよ。

もうひとつは海外のプロデューサーが別のプロデューサーに
「日本で撮影するときにオススメのチームは？」という話になったとき、
BENTO LABSの名前が出てほしいね。有名になれたらうれしい。
日本の撮影＝BENTO LABSだよ。

いつかは映画のプロデュースをやってみたいね。
これからの経験や関係性の中でいつかできたらいいなと思っているよ。

これからどんな仕事がくるかは想像できないよね。
けど、なんでも受けるつもりでいるよ。