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コミュニティは、管理しすぎないのが肝心 〜コミュニティマネージャーのトリセツ(後編)〜
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コミュニティは、管理しすぎないのが肝心 〜コミュニティマネージャーのトリセツ(後編)〜

様々な「肩書き」の定義を、それぞれの職につく人々が感じる「喜怒哀楽」から紐解いていく企画「カタガキのトリセツ」。第二回は「コミュニティマネージャー」という肩書きを明らかにしていく。

登場するのは、&Co.代表であり、鎌倉のコワーキングスペース「北条SANCI」、渋谷ヒカリエの「渋谷〇〇書店」などを手がける横石崇さん。参加者が200名にのぼるオンラインコミュニティ「議論メシ」を主催する黒田悠介さん。そして下北沢BONUS TRACKの桜木彩佳さん。ファシリテーターはOPEN FIRM発起人でありHATCH代表の本間綾一郎が務める。

前編はこちら

予定通りにしかならないと、自分一人で考えるのと変わらない。

本間

コミュニティマネージャーのトリセツ、前編では「喜怒哀楽」の「喜」「怒」を紐解いてきましたが、今回は、哀しみからいきましょう。では図式からいきますか、横石先生から。

黒田

これは、丸が遠い?

横石

そうですね。ちっちゃくて遠い丸が二つあるんですけど。

桜木

もう、この図だけで悲しくなってきました。

本間

もう悲しい。わかる。今すごく伝わりました、これは。どう伝えようかっていうのありますけど。

横石

以上です。

黒田

うそ、うそ。

桜木

丸が小さいんですね。

横石

そうですね。やっぱり結局コミュニティが大きくなってもうれしくなくて。そこにいる人に充足感があったり、豊かになってもらった方が、意味があるんです。それで離れてもらっても、コミュニティがどんどん離れていったり新陳代謝で入れ替わったりすればいい。関わってくれた人が次のステップに行けたり、勇気をもらえたりする場所っていうのがすごくいいコミュニティの条件かなと。僕が哀しくなるのは、その人が逆にどんどん小さくなっちゃうこと。ちっちゃくなって自分が見えなくなってきたりとか、どんどん平均化していっちゃったりするのは違うなと思っていて。何のためのコミュニティかを考えると、関わってくれた人のためでありたいなとは思います。

本間

やっぱりせっかく入ってもらったのに距離感が縮まらないっていうのとかは気になってきますよね、きっと。

黒田

そうですね。一番こういうのが起きやすいのって、内輪と外輪みたいなところで。内輪の人たちが楽しそうにやっていて、外輪の人がなかなか中に入れず、外が閑散とするみたいなことが起きるんですけど。私はもう新しく入ってきた新参の人をど真ん中に置くみたいなことをよくやっています。入ってきたら、あなたの問いは何ですかって聞いて、その問い投げ込んでくださいって場をつくっちゃう。その人も主役になるので。いきなり内輪に入れる。

桜木

すごい。

黒田

そうやって内輪と外輪が循環するというか、混ざるような仕掛けをするといいんだろうなと思ってて。

横石

面白いですね。

桜木

これって大きかったのに小さくなっちゃったイメージで描かれたんですか? 離れちゃったってこと?

横石

そうですね。距離がどんどん離れちゃうと、さらに寂しい。

本間

そうね。では黒田さん、じゃあそのまま続けていきますか。

黒田

予想どおり計画どおりっていうのが哀しみだなと思っていて。

桜木

なるほど。

黒田

うわ、今日予想どおりだわ、計画どおりだわってなると、多分新しいものは何も生まれてないんですよ。今日このテーマだったらこれぐらいのこと出るかなって思って、その程度のことしか出ないと、自分が一人で考えるのとそんな変わらない。つまり「三人寄れば文殊の知恵」になってない。すると、そういう場をつくった効果があんまなかったんかなと思ったりするんです。

本間

たしかに。

黒田

逆に記憶に残っている場面があって。私がZoomでイベントやってる時に家のWi-Fiが切れちゃって。結構な時間入れなかったんですよ。やばい、ファシリテーション中なのにどうしようと思ったら、メンバーが勝手に「誰がファシリテーションしますか?」って話し合いをしてて。そのうち一人がずっと回してたんです、私がいない間。その回が神回っていわれてて。

横石

うれしいのか哀しいのか。

黒田

私いないほうがいいんだって。

桜木

そんなことない!

黒田

でもそういう計画どおりにならないことのほうがメンバーは面白がるし、私も面白いと思えたりする。だから予想外のことが起きてほしいとは思っていて。

本間

すごくいいですね。確かにわかってることじゃない、ハプニングって言っちゃうとあれだけど、自然発生する何か起きちゃったものに対してみんなが向き合うと、いろいろ変わってくんですよね、行動が。

黒田

そうなんです。何かしら起きてほしいんですよね。毎回、ちょっとだけでいいんで。

本間

一緒に成長していきたいですよね。じゃあ桜木さん、お願いします。

桜木

ちょっと違うかもですけど、個人間を超えた大きな力によるストップがかかるとき。

横石

最近、何かあったんですかね?

本間

何か大きな力の話だな。

黒田

どうしようもないような。

桜木

コロナとかも大きな力だった。震災とかもそうですけど。

黒田

あぁ、それも一つですね。確かに。

桜木

例えばあれやろうこれやろうとすごく盛り上がっていたのが、決裁を取る方が全然乗ってこなくて全部白紙、というのはよくあると思うんです。担当者が変わってしまってバイブスが変わるというか。盛り上がっていたものが進まなくなる力。

本間

残念だけど、ありますね。

桜木

あとは例えば飲食イベントをやって、保健所のこういう許可が得られるって知ってたから企画したのに、保健所のスタンスが大きく変わって根本的にできなくなるとか。法律が変わったとか、区の方針が大きく変わったとか。

黒田

なるほどな。

本間

リアルだ。哀しい。これが怒りじゃなくて哀しみなのが、現場肌な僕はよく分かるなと思って。

桜木

哀しいですね。みんなはやりたかったのにみたいな。

横石

自分でコントロールできない世界ですもんね。

桜木

そういうことです。でもハプニングと捉えて違うアイデアに変えるとかも、もちろんある。

黒田

そう。「じゃあオンラインでやろうか」みたいな、そういうのにね。

桜木

そうそう。だから哀しいで終わらないケースもありますね。

コミュニティ・イリュージョニスト!?

本間

いやぁ、いろいろ盛り上がってきましたね。では最後の楽しい、いきましょうかね。わくわくのところ。では黒田さん。

黒田

そうですね。人やアイデアの新結合みたいなのが生まれる瞬間がすごい楽しくて。議論の場だと、目的があるコミュニケーションなので、お互いが自分のことを出すことに抵抗がなくなってくみたいなところがあって。そこでテーマと全く関係ない新結合が生まれる。議論メシというコミュニティのオフィシャルじゃない、非公式なところでいろいろ起きたりとかするのがすごい楽しいんです。熱が漏れ出して非公式な活動が盛り上がっていくと楽しいですね。

横石

間違いないです、それは。

本間

楽しさが伝わってきますね。

桜木

めっちゃ伝わってきました。

本間

素晴らしい。じゃあ桜木さん、続きましょうか。

桜木

私は「可能性が広がる会話ができたとき」って書いたんですけど。私、はじめましてのときとか、初めてキックオフ会議するときとか、とにかく最初の会話の場で、できるだけ風呂敷広げまくるのが好きで。どういうの好きっすか、じゃあこれもありっすよみたいな感じで。

黒田

わかるなぁ。

桜木

「そんなことやっちゃってもいいんだ!」みたいな感じで、最初のそういう緊張とかをほぐす意味合いもたぶんあるんです。やっちゃおう、というムードに早く変えたいんですよ。早い段階で「俺かましちゃってもいいっすか」みたいな、挙手し合う感じになると、アイデアが出過ぎてむしろそれのチューニング取るのが難しいときもあるんですけど。

黒田

昇り竜が生まれる感じですね、そこの熱で。

桜木

そうそう!

本間

なるほどね。

桜木

さっきの黒田さんが仰ってた結合とかもそう。何て言うんでしょうね。イリュージョンみたいな。

横石

イリュージョン。

桜木

分かんない。何だろう。化学。そういうやつ。イリュージョンは違うか。

横石

コミュニティ・イリュージョン。

黒田

イリュージョニスト。イリュージョニストにしましょうか。コミュニティ・イリュージョニストにします。

本間

ものすごい役職名が生まれたぞ。でも何か面白いね、確かにね。じゃあ最後横石さん、お願いします。

横石

そうっすね。ちょっとこれ、また丸があるんですけど

桜木

すごい。もう説明ができないですね。

黒田

多い。丸が重なりまくってる。

横石

僕のやってることの全てって、多分「こそだて」っていうことだと思ってるんです。個育て、子どもっていう漢字じゃなくて、個人の個ですね。

横石

ユニークネス&インディペンデンスっていう意味合いの。個が育っていく瞬間に立ち会えるのがめちゃめちゃ楽しくて。それでTokyo Work Design Weekっていうのは、あれはリアルにこだわってずっとやってたんですけど、働き方の話をして、目の前で人が変容していくさまを、場づくりとしてやってたんです。そういう個を育てていく仕組みづくり、環境づくり、器づくりみたいなことをやりたいと思って、それをできている瞬間が、一番僕は楽しいと思っていますよ。

本間

今までだと具体的にどんな「個育て」があったんですか?

横石

アシスタントを3年に1回、一人だけ雇うんですよ。3年たったら独立して僕から離れなねっていう前提で。で、そのアシスタントが3年後に、見事に独立をして。

黒田

巣立ったわけですね。

横石

そう。もう立派なプロデューサーになったんですけど。やっぱりそれは何よりも喜び、楽しみ。

本間

やってるよね。すごい今、「こそだて」が個人の「個」でも子どもの「子」でもありつつあるよね。

横石

そうですね。関わった人たちの個がどんどん全開になって、別にみんながみんな起業したりフリーランスになろうって話じゃないんですけど、個が見つかってこれだって覚悟を決める瞬間はやっぱり一番いいですね。

黒田

そっか。横石さんの会社名の&Co.のCoは個人の個なんですか。&個。

横石

うまいこと言いますね。

本間

名刺のロゴデザイン、すぐ変えますよ、この人。いや、お後がよろしいようで。

桜木

お後がよろしいようで、ですね。

本間

ありがとうございます。喜怒哀楽、ひととおり話してましたけど、面白かったですね、やっぱり。いろんな共通項、どうやって見つけられるかなと思ってましたけど、今の最後の「楽しい」とかは、お三方ともに何かの瞬間のことをおっしゃってるなってやっぱり思ったりするし。コミュニティってどちらかというと風呂敷を広げるのはその主催者だけど、そこで何か起こしてくれるっていうのはそこに集まってくる人たちだから、そこで何かが生まれた瞬間っていうのが一番楽しいって皆さんが思ってらっしゃるのとかは、ある意味共通点だなと思いました。

横石

コミュニティマネジャーでもコミュニティ・イリュージョニストでも、コミュニティに関わるような仕事って、管理しようって思うとうまくいかないってみんな分かってますよね。だから今日出てきた単語がすごくサスティナブルというか持続可能な言葉が並んでるというのは印象的。

黒田

そうそう。そう思う。何か庭師とか醸し人みたいな、そういうどうしようもない生命体との向き合い方みたいな感じがするんですよね。

本間

たしかに。では最後に、コミュニティ・イリュージョニストのトリセツをまとめます。まず、喜は「合流」。交わるということですね。怒は「不自然」。自然じゃないことが起こること。哀は無風。もう言うだけで哀しいですね。楽は「発光」。何かが発信され、光る瞬間。今日皆さんとお話しさせていただいたものは、ちゃんとここには詰まってる感じがします。意外にいい形でまとまりましたね。ありがとうございました!

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所属や肩書きにとらわれることなく、クライアントとクリエイターが肩を並べて協業ができる「つくり手」のための会員制クリエイティブコミュニティ。「BE THE _______ MAKERS.」をコンセプトに、「つくり手」自身の想いを実現させる事を共通目的とし、中目黒Pavilionを拠点したワークスペースの運用、会員限定のオンライメディア、コミュニティがビジネスの窓口となるCreative Jam Sessionの実施など、様々な施策を展開する。

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